寒い日のスケッチ

今朝のような寒い朝、
でも日差しがあるような日には、
こんな日にスケッチした日を思い出す。

画像は23日から蒲生ふるさと交流館で開催される、
「かんばば、まっばば、しっちゃんす」展に出品予定の
「伊地知医院」のスケッチ。
コンクリートブロックの壁を風除けにしながら、
立って約10分ほどのスケッチをしました。
これを描いている時に、仲の良い友人が見かけてくれたのが印象的な作品です。

スケッチ。
これまで人類の有史上の何億人という絵描きが引いてきた線で、
そして何百万、何千万という人が、見るともなく見てきたなんでも無い風景を描くこと、、、
それになんの意味があるのか。

ありきたりといえば、身も蓋もないけれど
しかし、やはりわずか10分といえど、
今を生きている私が、その一瞬にかけて引く線は、かけがえのないその瞬間を
切り取り、残す行為となる。
美術史的にはなんの価値も持たないかもしれないが、
私にとっては意味のあるものとなっています。

カウンターという言葉がある。
99%の人が右だというとき、あえてか、もしくはたまたまかどうかは別として、
1%の一人となって左を進む。
そういう場合、得てして左側に真実がある場合が多い。
弱い人間の、一つの処世術かもしれませんが、
弱い人間なりに生き残っていくために、あえて反対の側を目指して
存在を示していくことで、無言のメッセージを発していく。
知らず知らず、これまでそんな生き方をしてきたように思います。

AIやITを駆使したアートが最先端というなら、
スケッチなど、有史以来の最古のアートであり、最後端と言えるかもしれません。
しかし、人間が生きて、見で見て、感じて、手を動かし何かを表現していく限り、
感動を目で見て、手で描くスケッチという手法。
そんな行為はなくならないし、カウンターという意味では、
逆に最先端な行為ではないかな?などと思いながら描いています。

ま、そんな能書きを書いている暇があったら、描けよ!
っていう声が聞こえてきそう。
今日は、寒いので、また温かい日に、、、、、、(笑)

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by sketchfarm | 2018-02-11 10:57 | かんばばまっばばしっちゃんす | Comments(0)
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